鳴瀬 祥さん

みんなに励まされて、勉強した高校時代。

実家が福島県なので、高校入学と同時に一人暮らしをすることになりました。炊事や洗濯は大変でしたが、大学生になった今、その経験が役立っています。

医学部への推薦枠は狭き門です。「定期テスト」はもちろん、全国の東海大学付属・系列高校で実施される「学園テスト」でも好成績が求められます。1年生から、苦手教科をつくらず、満べんなく勉強していくことが大切です。

とはいえ、すべてが順調とはいきません。2年生の終わりには成績が伸び悩み、「このままでは絶対に医学部には受からない」と焦ったこともありました。そんな時、クラスの友人から「サキはいまが勝負の時だよ。いま頑張らなきゃ」と励まされて、勉強を続けるパワーをもらいました。本当に、友人に恵まれた高校時代でした。

医学部に合格。昔からの夢がかなう。

3年生の8月に、医学部志望者を集めた面接がありました。はじめに医学部の先生から、医師をめざす理由、勉強のこと、部活のことなどを聞かれました。なにを答えたのかは、緊張してあまり覚えていませんが、一生懸命、自分なりの言葉で医師である母のことや命について思うことを話しました。

合格通知をいただいたのは、11月のはじめです。医師になることは、子どもの頃から思い続けてきた夢でしたから、喜びは言い表せません。「本当に入学していいの?」と信じられないほどでした。

入学してからも、テスト勉強は続く。

医学部の学生には、社会人経験者や編入学の方もたくさんいます。人生経験も豊富だから、話すだけで、自分の視野が広がります。

また、優秀な学生ばかり。テスト前の集中力はさすがで、受験を経験していない私は、とてもかないません。母親からは「みんなが1回やるなら、あなたは10回やりなさい」と言われています(笑)。医学部は学年が上がるにつれて、テストも覚えることが増えていくので、医学部をめざす人はしっかりとした覚悟が必要です。

病院研修を通じて、仕事の大変さを痛感。

東海大学では、1年次から「病院研修」を実施します。私も消化器外科や皮膚科へ研修にいきました。研修で実感したのは、医師の責任の重さ。医療現場にいると、緊張感がひしひしと伝わってきます。万一のミスも許されないから、神経を使う仕事です。

同時に、母がこんなに大変な仕事をしながら、家事をやり、私を育ててくれたことがあらためて分かりました。感謝の気持ちでいっぱいです。

硬式テニス部で、楽しくストレス発散。

レポートやテスト勉強に追われる日々ですが、息抜きも大切。私は硬式テニス部に所属して、キャンパスライフも満喫しています。ストレス発散にもなるし、先輩からいろんな情報を聞けるから、入部して正解でした。

伊勢原市は、病院と大学のまち。じっくりと落ち着いて勉強に取り組めます。湘南キャンパスのある平塚市も同じですが、いわゆる「都会」と違って、女性が一人暮らしをするには良い環境です。

振り返ると、私が医学部に入学して、いま医師をめざすことができるのも、高校入試に失敗したからです。山形高校の三年間でとても成長できたし、いまは「(公立校に)落ちて良かった」とも心から思います。失敗しても、夢をあきらめないこと。それが一番大切じゃないでしょうか。